めもりです!
今回はアクチュアリー1次試験KKTを受験するにあたって、実際に行った勉強法や反省点、おすすめの参考書を紹介しました。
私は現在、数学、損保数理、生保数理、KKTに合格しています。KKTは他の科目と傾向が全く異なるのでそれを踏まえた対策が必要になります。
「KKTはどのように学習を進めればいいのだろうか?」「どんな参考書を使うべき?」そんな方の参考になれば幸いです。
KKTとは?
まず初めにそもそもKKTとはどういうものなのかを解説します。
KKTとは経済・会計・投資理論の頭文字を取ったものです。長いので略されることが多いです。
配点は経済25点、会計25点、投資理論50点となっており、60点以上で合格です。
ただしそれぞれの分野で4割、つまり経済10点、会計10点、投資理論20点をどれか一つでも下回ると足切りで不合格になるので満遍なく学習する必要があります。
KKTは他の一次試験科目と違い、複雑な計算は少ない科目です。ただ暗記量は一次試験で最も必要だと思います。
合格率は20%前後の年が多いですが、他の4科目と比べると難易度はそこまで高くないと感じます。暗記中心なのでとにかく量をこなすことが大切になります。
勉強時間は私の場合250時間くらいでした。大学で経済や会計について学んでいる人はもっと短時間でも合格できると思います。
実際に行った勉強
KKTは、指定教科書だけで十分合格できます。
分野別に私が行った学習方法を解説していきます
経済
- 教科書を一通り読んで内容を理解
- 教科書の章末問題を解く
- 過去問を解く
経済の勉強開始は9月ごろでした。
指定教科書はわかりやすいので比較的学習は進めやすかったです。
教科書をある程度理解したら、章末問題を一通り解いてから過去問に取り掛かりました。章末問題も難易度は高くないので時間はそこまでとられないと思います。
会計
- 教科書を何度も繰り返し読む(20〜30周)
- 過去問を解きながら教科書で確認
会計の勉強開始は8月ごろでした。
KKTの中ではこの会計が最も難易度が高いという印象です。初学者からすると、とにかく内容の理解が難しく、そして暗記量が膨大です。
私自身、会計で足切りにならないかとヒヤヒヤしながら試験に臨みました。
勉強方法としては、何度も何度も教科書を読み込みました。そして過去問に取り組みながらできなかったところを教科書で確認して線を引いて覚えるを繰り返しました。
原始的な方法ですが会計に関してはこうするしかないと思います。KKTの中では最も時間を費やした科目です。
投資理論
- 教科書を読んで内容を把握
- 過去問で演習を重ねる
勉強開始は9月ごろでした。
投資理論は計算問題が多いため、過去問の問題演習に力を入れたほうがいいと思います。計算自体はそこまで難しくないので、やり方を覚えるのが重要です。
教科書は理解が難しく、試験には出ないようなことも書かれているので軽く読んだらすぐに過去問に取り掛かることをお勧めします。
過去問を解く中で理解できない部分があれば教科書で確認するという使い方がいいでしょう。
過去問
10月ごろから過去問に取り組み、約15年分解きました。
まず平成29〜19年分を解き、その後25〜29年分を解きました。
そして試験前に模試として平成30年の過去問をときました。(模試は55点くらい)
基本的に経済と投資理論は教科書をさっと読んで過去問で演習を重ねれば傾向をつかめるので、合格ラインに到達できると思います。
ただ会計はそうはいきません。過去問を解きつつ教科書を読んでいくことが必要だと思います。
指定教科書の解説
KKTは指定教科書だけで合格できると思います(会計はプラスで参考書あってもいいかも)
順に解説していきます。
入門経済学(第4版)
経済はこの書籍で十分理解できます。繰り返しになりますが、内容を理解して章末問題を一通り解いてから過去問に取り掛かるのがいいと思います。
経済について学習したことがある人はいきなり過去問に取り掛かってもいいかもしれません。
ただ試験範囲には注意してください。
試験範囲外の章が結構あります。私はこれを確認せずに取り組んだため試験とは関係のない章まで読んで「やってしまった…」ってなりました笑
他の科目でも同様に試験範囲外の部分があるので必ずアクチュアリー会のホームページでチェックしてから勉強に取り掛かってください。
財務会計講義(第22版)
会計の教科書はこちらです。
これは読むのが非常に大変です。初めて見た時は理解できなさすぎてめちゃくちゃストレスが溜まりました。読みながら何度寝たことか…
時間に余裕がある方は、まずもう少し読みやすい会計の本を理解した上で教科書を読み始めるのもいいかもしれません。
この書籍では重要な部分が青線で書かれているので、そこは必ず覚えるようにしましょう。
もちろん過去問では青線以外の部分も出てくるので、その度に線をひいたりして知識を増やしていく必要があります。
とにかく量が多いので過去問と併用して学習を進めていくのがいいと思います。
またこの教科書も全てが試験範囲というわけではないので注意してください。
新・証券投資論I、II
これはそこまで深く読み込む必要はないと思います。難しい単語や文章が結構出てくるので。ただ、計算方法や考え方は理解する必要があります。
演習問題はほとんどついていないので過去問で問題を解きつつ理解を進めていくのをお勧めします。
暗記するものはそこまで多くないので、どうしても理解できない公式や計算方法などは暗記してしまうという考えでもいいと思います。
またこれも教科書全てが試験範囲というわけではないので注意してください。
(追記)合格へのストラテジー
とうとうKKTも合格へのストラテジーが出版されました!
私はKKTに合格しているので内容は見ていませんが、これまでの経験上ストラテジーシリーズは買って損はないのでポチってしまって問題ないでしょう。
試験を通して感じたこと
まず感じたことは、会計の勉強がめっちゃ大変ということです。これにつきます。本を読むのがあれだけ憂鬱になったのは初めてです笑
あとは、全体を通して考えると他の4科目よりも比較的短時間で合格できるだろうと感じました。
例年似たような問題が出題されることが多く、傾向が掴みやすいからです。
ただ会計に関しては話が別です。試験範囲が広いのである程度時間をかけて取り組む必要があります。
実際の試験では時間に追われることはありませんでした。数学にしても損保にしても試験終了ギリギリまで問題と格闘しましたが、KKTはある程度余裕がありました。
暗記中心なので「分かるとこは分かる、分からんとこは分からん。」って感じでサクサク進めることができます。
もっとこうすればよかった
会計の勉強はもっと早く始めておけばよかったと思います。暗記はそれなりに時間がからるので早く始めるに越したことはありません。経済、投資理論に関しては、過去問をもっと早い段階で解いておけば余裕を持って学習を進めることができたと思います。
また先ほども申し上げましたが、試験範囲の確認は絶対に行ってください。私のように試験に全く関係のない勉強をすることになります笑
年によって試験範囲が変更になることもあるのでブログだけでなく公式ホームページもチェックするようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はKKTの学習方法について解説しました。
KKTは1次試験の中で独立した科目だと思います。そのため勉強方法も他とは全く異なってきます。
しっかり勉強すれば合格できる科目なので、暗記は辛いですががんばりましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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