アクチュアリー1次試験年金数理の勉強法

アクチュアリー試験

こんにちは!めもりです!

今回はアクチュアリー1次試験年金数理の勉強法と反省点を書きました。

私は去年、生保と年金を受験し生保合格、年金不合格という結果に終わりました。ですので現在は数学、損保、生保、KKTに合格しており、年金数理絶賛勉強中です!!

偉そうに勉強法について書きましたが「こういう勉強法だと落ちるのか」という目線で見てもらえると幸いです笑

年金数理の勉強の流れや注意点を知りたい方の参考になれば幸いです。

年金数理とは?

年金数理とは主に年金制度における保険料や積立金の計算をする科目です。

年金数理も生保数理と同様、独特な記号や数式が数多く登場するためそれらは基本的には暗記する必要があります。

合格率は平均すると20%くらいですが、年によって大きなブレがあります。難易度は高く、一次試験の中では損保数理と並んで最も難しい科目の一つです。

その要因としては、問題集が少ないこと、問題文と計算量が膨大であること、捻った問題が多く登場することなどが挙げられます。

年金数理は生保数理の知識がないと理解するのに苦労するので、生保数理を先に勉強することをお勧めします。

勉強時間は私の場合300時間くらいでした。

まとめると以下の通りです。

  • 年金数理特有の記号、数式が多い
  • 計算量、問題量が膨大で難易度は高い
  • 有効な参考書が少ない
  • 生保→年金の順で受験するのがおすすめ

合格率や難易度について詳しく知りたい方はこちらを参照してください。

勉強の流れ

実際に行った学習の流れは以下の通りです。

  • 年金数理概論を読む
  • 合格へのストラテジー年金数理を解く
  • 過去問を30年分解く
  • 年金数理(指定教科書)を解く
  • できなかった問題を復習

順に解説していきます。

年金数理概論を読む

勉強を開始したのは4月でした。

まずこの本を買って読んでみました。

ただ、今でこそ内容はだいたい理解できますが当時はなんの知識も無かったので半分くらいで読むことに挫折しました笑

実務の内容も多く記載があり、1次試験の年金数理に直接は関係しない部分もあります。読む場合は範囲に注意すべきでしょう。

個人的には、ある程度問題演習を重ねてから理解を深めるために読むという使い方がいいと思います。

合格へのストラテジー年金数理を解く

7月から8月にかけて合格へのストラテジー年金数理を一通り解きました。

この本はちょうど私が受験する年の7月に発売されたので運が良かったと思います。結局落ちたけど笑

教科書よりもわかりやすく要点を絞って解説してあるのですが、それでも最初は内容を理解するのにとても苦労しました。

ただこれよりわかりやすい書籍はないと思うので地道に理解していくしかないと感じました。

この頃は勉強時間は1日2時間くらいでした。

過去問を約30年分解く

8月ごろからは少しずつ過去問にも取り組み始めました。

他の科目と同様、受かるために過去問の演習は必須です。

まず30年度の過去問から解き始め、12年度分まで解きました。そのあと、26年〜30年の過去問をもう一度解きました。

そして試験二週間前に令和元年度の過去問を模試として解きました。(65点くらいでした)

過去問を解いてみるとわかるのですが、年によって難易度に多きな差があります。正直、合格には運の要素も大きいと思います。

勉強時間は1日2、3時間くらいでした。

年金数理(指定教科書)を解く

最後の1、2ヶ月は過去問と並行して教科書の章末問題も解きました。過去問と全く同じ問題も載っているのでやったほうがいいと思います。

難しい証明問題も多いので、それらは解けなくても流れを理解できるようになるまで取り組みました。また、過去問でつまずいたときはこの教科書を見て理解するようにしていました。

できなかった問題の復習

ラスト数週間はできなかった問題を洗い出し、できるようになるまで解きました。

過去問や教科書を解く際に、できなかった問題に印をつけておいたので、復習はスムーズに進めることができました。

最後の数ヶ月の勉強時間は3、4時間だったと思います。



オススメ問題集

年金数理はいい問題集がほとんどないのが現状です。

他の方のサイトや本屋でもいくつか見てみましたが、自分が一年前に戻って買うとすればこの二冊かなあと感じます。

合格へのストラテジー年金数理

これは必須です。年金数理は最初理解するのに大変苦労しますが、この本はそれを後押ししてくれます。

演習問題のみならず公式集や試験の分析、合格者の体験談も書いてあるので学習が進めやすくなると思います。私も大変お世話になりました。

この本の前半の公式や記号をしっかり覚えて、演習問題が解けるようにならないと過去問には手も足も出ません。

過去問や教科書で理解できなかった部分をストラテジーで見てみるとすんなり理解できたということもあるのでおすすめです。

ただし、いくつか誤植があるので気をつけてください。

誤植についてはアクチュアリー受験研究会(無料の会員登録が必要)というサイトで確認できるので見てみてください。

過去問に比べると難易度は低く、わかりやすい説明がなされているので初学者が勉強を開始するのに最適な一冊だと思います。

年金数理(指定教科書)

こちらはアクチュアリー会のHPから購入できます。

記号の意味や考え方を理解する上では指定教科書は必要になるので購入したほうがいいでしょう。

この教科書はある程度理解が進むとスムーズに読むことができますが、章末問題はそこまで豊富ではありません。ですが他の問題集が少ないのでこの教科書も活用する必要があるでしょう。

ストラテジーよりも詳しい説明がなされているので、理解を深めるのに役に立つと思います。

試験を通して感じたこと

試験を通して年金数理は生保数理同様記号の暗記が必要な上に、読解力、計算力が最も必要になる科目だと感じました。

問題文がめちゃくちゃ長くて難解なもの、計算量が膨大な問題がいくつも出題されます。

記号の意味を理解し、ある程度問題演習を重ねても確実に合格できるといったレベルには到達できないといった印象です。私自身、試験本番では全く時間が足りませんでした。

また、他の科目に比べるとスムーズに理解を進めることができないと思います。試験で出てくる給付原価や給与原価の考え方がイメージできず大変苦労しました。

これらは何度も何度も問題演習を重ねてじわじわ分かってくるような感じです。ですので粘り強く取り組んでいく必要があります。大学数学の勉強をしている感覚になりました笑



こうしておけばよかった

早く学習を開始し、もっと多くの問題演習を積むべきだったと感じています。

今だったらまずストラテジーで内容を理解し記号の意味を暗記してすぐに過去問に取り掛かります。

そして時間を計りながら、問題演習をとことんおこないます。

これらを重ねて、計算のスピード、正確性、読解力を総合的にあげていかないと合格は難しいと思います。

問題演習に関してはアクチュアリー受験研究会ワークブック(過去問を分野ごとにまとめたもの 解答付き)というのも人気があるのでそちらで取り組んでみるのもいいと思います。

またアクチュアリー受験研究会では勉強会に参加したり、質問することもできるのでそういったものを利用するのもありだと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は年金数理の勉強と反省点について解説しました。年金数理は1次試験の中で最も対策が難しいと感じます。

問題集が少ない上に問題の難易度は高いので、過去問やワークブックを最大限活用して合格を目指しましょう!

私も今年受験予定なので皆さんと共に合格できるのを目指して頑張っていきます😤

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